真夏のピークを越えても、まだ汗ばむ日々が続く季節。電車内や人混みでは、ふとした瞬間に自分や周囲のニオイが気になったり、薄着の装いで肌や体毛が目立ったりと、「清潔感」が大きなテーマであり続けている。特にZ世代と呼ばれる若い男性たちは、こうした状況に敏感に反応し、日常のボディケアを欠かさない傾向がある。かつて「男性のボディケア」といえば限られた人の習慣にすぎなかったが、いまや身近な行動として定着しつつあるのだ。

背景には、SNSでの発信や人との交流における第一印象の重要性がある。オンラインとオフラインが混在する生活環境において、「見た目の清潔感」や「不快感を与えないこと」は、単なるマナーを超えて、自信や安心感を支える要素になっている。Z世代の男性にとって、ボディケアは「美容」や「おしゃれ」の延長ではなく、社会的な信頼や自己肯定感に直結する行為なのだ。では実際に、彼らはどのような悩みを抱え、どのようなケアを行っているのだろうか。そこで今回、メンズ専用脱毛クリニック・エミナルクリニックメンズ（https://mens-eminal.jp/）は、ボディケアをしているZ世代の男性を対象に、「Z世代メンズのボディケア」に関する調査を実施した。

ニオイと見た目、二重に意識される夏のケアポイント

調査によると、夏の体の悩みで最も多かったのは「汗のニオイ」（59.2％）、続いて「体毛の濃さ」（50.8％）、「肌荒れ・あせも」（32.2％）という結果だった。やはり夏特有の蒸し暑さがもたらす不快感は、清潔感を保つうえで大きな課題となっている。

中でも注目すべきは、「体毛の濃さ」が半数を超えている点である。汗や肌荒れといった生理的な悩みだけでなく、見た目の印象に直結する要素として体毛が気になる人が多いのだ。薄着になる機会が増える夏は、ムダ毛が他人の視線にさらされやすくなるため、余計に意識が高まるのだろう。実際に行われているケアとしては、「ムダ毛の処理」（52.2％）が最多であり、「汗拭きシートの使用」（47.7％）、「汗・皮脂・ニオイ対策ができるボディソープの使用」（27.6％）が続いた。ここからは、見た目の整えだけでなく、快適さを得るためにムダ毛処理を行っていることがうかがえる。また、即効性のあるアイテムとして汗拭きシートや専用ソープが活用されている点も、現代的なライフスタイルに合致している。

8割以上がケアを強化、得られたのは“清潔感への自信”

「夏になると清潔感を意識してボディケアをする機会が増えますか？」という質問に対し、8割以上が「とても増える」または「多少増える」と回答した。これは、気温の上昇に伴い、汗や皮脂、肌トラブルの頻度が高まることに直結している。

さらに興味深いのは、ボディケアを続けた結果として「清潔感に自信が持てるようになった」（47.2％）という回答が最多となっている点だ。清潔感を保つ行為は、外見の改善にとどまらず、内面の安心感にもつながっている。加えて「肌の調子が良くなった」（36.5％）、「他人の視線が気にならなくなった」（28.2％）という声も多く、ケアが心理的なストレス軽減に寄与していることがうかがえる。このように、Z世代男性にとってボディケアは「見た目を整えるための行為」から「生活の質を高める習慣」へと進化しているといえる。

汗ムレ・肌荒れ・手間…Z世代を悩ませるムダ毛問題

Z世代男性が最も悩みを抱きやすいボディケアのテーマのひとつが「ムダ毛」である。実際に調査では、清潔感に関わるポイントとして「ニオイ」（61.0％）に次いで「ムダ毛」（47.5％）が多く挙げられている。肌のきれいさ（46.2％）や服装（26.9％）よりも高い数値となっており、見た目や快適さの両面で大きな関心事であることがわかる。

特に夏場はその不快感が顕著に表れる。「夏にムダ毛があると不快だと感じるシーン」を聞いたところ、最も多かったのは「汗でムレるとき」（60.1％）。続いて「プール・海・温泉などで肌を露出するとき」（46.7％）、「ムダ毛が服からはみ出しているとき」（43.8％）が上位に並んだ。機能的な不快感と、他人の視線を意識する場面の両方で、ムダ毛が強く意識されていることがうかがえる。しかし実際のケアには大きな負担が伴う。「ムダ毛ケアで面倒・大変だと感じること」として最も多かったのは「剃ってもすぐに伸びてくる」（70.3％）。次いで「カミソリ負けや肌荒れが起きる」（56.4％）、「部位によっては手が届かない」（38.4％）という声が続いた。多くの男性が頻繁な処理や肌トラブルのリスク、処理の難しさに直面している。つまり、Z世代男性にとってムダ毛ケアは「清潔感を保つために欠かせないが、同時に面倒や不快を伴う習慣」という二面性を持つ課題であることが浮き彫りになった。

“通いやすさ”がサービス選びの最大の基準に

こうした悩みを背景に、「ムダ毛ケアをもっとラクにする方法として、脱毛はどう思うか」と尋ねたところ、9割以上が「良いと思う」と回答した。特に「とても良いと思う」（58.5％）が過半数を占めており、効率性や仕上がりの持続性への期待が高いことがわかる。

興味深いのは、脱毛サービスを選ぶ際の基準だ。「男性専用で通いやすい」（52.1％）が最も多く、「価格が安い」（51.6％）や「料金設定がわかりやすい」（47.1％）を上回った。Z世代男性にとっては、異性の目を気にせず、自分のペースで安心して通える環境こそが重要視されているのである。この傾向は、「清潔感を自分らしく表現したい」という世代特有の価値観を反映しているといえる。価格よりも環境を重視する姿勢は、サービス産業全般にとって示唆的である。

調査概要：「Z世代メンズのボディケア」に関する調査
【調査期間】2025年8月14日（木）～2025年8月17日（日）
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,020人
【調査対象】調査回答時にボディケアをしているZ世代の男性と回答したモニター
【調査元】エミナルクリニックメンズ
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

Z世代が切り拓く、男性ボディケアの未来

今回の調査から、Z世代男性が夏のボディケアに対して極めて高い意識を持っていることが明らかになった。特に「汗のニオイ」や「体毛」といった悩みに敏感であり、ムダ毛処理や汗対策を日常的に取り入れることで清潔感を守ろうとしている姿勢が見えてくる。

一方で、「剃ってもすぐに伸びる」「肌荒れが起きる」といった課題も多く、自己処理の限界に不満を抱く人が少なくない。その中で「脱毛」という選択肢は、効率性や快適さを求める彼らにとって魅力的で現実的な解決策として受け止められている。

そして最も特徴的なのは、サービス選びの基準として「男性専用で通いやすい」という環境要因が、価格を上回って重視されている点である。Z世代男性にとって、ボディケアは単なる外見管理ではなく、清潔感を通じて自信や安心を得るための習慣なのだ。今後、この世代の意識がさらに広がることで、男性のボディケア市場は新たなステージへと進化していくに違いない。