「100年生活者研究所」が母親を対象に意識調査を実施 “夢中になれること”が人生の幸福度に影響か

株式会社Hakuhodo DY Matrixのシンクタンク「100年生活者研究所」は、子どもを持つ20~80代の女性240名を対象に母親にとっての人生100年時代の幸せをテーマに意識調査を実施。近年、人生80年時代から人生100年時代に変化してきているというが、それは母親からみると子育ての役割を卒業してからの時間が20年長くなるということになる。日常生活をポジティブに過ごすため、子育て以外の幸せを見つけていくことも重要ではないだろうか。そこで今回、「100年生活者研究所」では、子育て後も含めた母親の日々の過ごし方と人生100年時代の幸せがどのように影響を与えるのか調査を実施した。


「100年生活者調査~母親編~」結果詳細

Q1.あなたは現在、子育て以外に、日常の中で楽しみながら行っていることや、好きなこと、夢中になれることが1つでもありますか。
―77.1%の母親が「子育て以外に夢中になれることがある」と回答

「Q1.あなたは現在、子育て以外に、日常の中で楽しみながら行っていることや、好きなこと、夢中になれることが1つでもありますか」(n=240)という質問に対し、「はい」と回答した母親は77.1%で、多くの方が自分の好きなことを楽しみながら過ごしていることが明らかになった。

Q2.子育て以外に、日常の中で「楽しみながら行っていることや、好きなこと、夢中になれること」が(もっと)欲しいと思いますか。
―60%以上の母親が「もっと夢中になれることがほしい」と回答

「Q2.子育て以外に、日常の中で『楽しみながら行っていることや、好きなこと、夢中になれること』が(もっと)欲しいと思いますか」(n=240)という質問に、Q1の夢中になれることの有無別に比較したところ、「はい」と回答したのは、夢中になれることがある母親は62.2%、ない母親は60.0%で、どちらもさらに楽しみがほしいという結果となった。

Q3.人生100年時代において、あなたは100歳まで生きたいと思いますか?
―「100歳まで生きたい」という気持ちは、夢中になれることがある母親の方が、ない母親より約1.5倍高い

「Q3.人生100年時代において、あなたは100歳まで生きたいと思いますか?」(n=240)と質問したところ、夢中になれることがある母親の27.0%が「そう思う」と回答。夢中になれることがない母親の18.2%と比べ、約1.5倍高い結果になった。

Q4.あなたの子育てに対する考え方や、子育てが終わった後の過ごし方について、あてはまるものをすべてお選びください。
―夢中になれることがある母親の方が、ない母親より約4.7倍高く「子育て後の人生も充実する」と考えている

子育ての考え方について聞いたところ、「総合して明るい気分で取り組めている(いた)と思う」と考えているのは、夢中になれることがある人では30.8%、ない人では14.5%で、約2.1倍の差に。また、子育て後の過ごし方についても聞いたところ、「終わってからの人生も充実すると思う」と考えているのは、夢中になれることがある人が34.6%で、7.3%のない人と比較すると約4.7倍高い結果となった。

<調査概要>
・調査名:【100年生活者調査~母親編~】
・調査目的:母親が夢中になれることと幸福度の関係把握
・調査手法:インターネットモニター調査
・調査期間:2023年4月
・調査対象者:子供のいる20~80代の女性 240名

調査結果を受け、研究員の瀧野美桜氏は「母親は夢中になれることを見つけることで、子育てを楽しく、明るい気分で取り組むことができるだけでなく、子育てが終わってからの人生も“幸せになりそう”“充実しそう”という期待を持つことができることが明らかになった。これまで母の日には、日頃の感謝を伝えるために花や手紙を渡したり、家事を手伝ったりする人が多かったと思うが、人生100年時代においては趣味や好きなことに関連したものや、新しい出会いにつながりそうな体験を贈ることで、母親が人生を末永く幸せに過ごすヒントを得られるかもしれない。」とコメントしている。

現在子育て真っ最中の筆者にとっては、子どもが何よりの生き甲斐のように感じているが、今回の調査では子育て中と子育て後において「趣味を持つこと」「好きなこと」「夢中になれること」が人生に対する幸福度を左右することが分かった。夢中になれるものがない人は、まずは子育て以外に目を向けて、そのきっかけとなる一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。

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