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ヨーグルトで夏休みの食卓革命!健康・節約・時短が叶うヨーグルト「ワンパック」レシピ

2025年、米の価格が過去最高を記録し、政府は市場への備蓄米放出を開始。初めこそ争奪戦となり入手困難だったが、最近ではスーパーでも備蓄米を見かけることが増えてきた。備蓄米の美味しい炊き方が注目されている中、今回紹介するのは、乳和食の開発者であり、管理栄養士の小山浩子先生が提案する「ヨーグルト1パック」を使って炊飯とおかずを作るという新発想の調理法だ。

ヨーグルトまるごと1パックを使いきる“ワンパック調理法”

小山先生が提案するのは、ヨーグルトから出る液体「ホエイ(乳清)」でお米を炊き、ホエイをしぼったあとにできる水切りヨーグルトでおかずを作るという“ワンパック調理法”。水の代わりにホエイを加えるだけで、古くなったお米もふっくら、甘みのある仕上がりに。また、ホエイにはカルシウムやビタミンB群など、成長期にうれしい栄養もたっぷり含まれており、ホエイをしぼった後の水切りヨーグルトは、栄養満点のおかずに大活躍する。

お米をヨーグルトホエイで炊くメリット

通常、お米は水で炊くものだが、主成分は炭水化物(約8割)で、カルシウムはほどんど摂れない。栄養を補うにはおかずを増やす方法もあるが、手間やコストの面で継続は難しいのが現実。そこで、水の代わりにホエイで炊飯することにより、ホエイに含まれるカルシウムやビタミンB群など、成長期にうれしい栄養や、お米に足りない「リジン」などの必須アミノ酸を補うことが可能。また、ヨーグルトは低GI食品で、お米とホエイを一緒に摂ることで血糖値の急上昇も抑えてくれるというメリットも。さらに、古くなったお米も新米のようにふっくらツヤツヤに炊きあがり、甘味・旨味・コクが増し、冷めてもおいしさが持続する。ホエイは水の代わりに全量でも半量でもOK。水切りヨーグルトはたんぱく質が豊富で、肉や魚の量を減らしても栄養価を保て、減塩にもつながる。

【“ワンパック調理法”の3得ワザ】
・健康:甘味・旨味アップ、栄養(カルシウム・ビタミンB群・リジン)補給
・節約:肉・魚・調味料を減らせて、食費&塩分カット
・時短:調理が簡単、手間も時間もかからず継続ができる

小山浩子先生が提案 絶品「ワンパック」レシピ3選

食べるヨーグルト寿司

【材料(4人分)】
米 2合
ホエイ 1パック分(約200ml)
すし酢 大さじ3~4
白ごま 大さじ2
ポン酢しょうゆ 大さじ1
水切りヨーグルト 1パック分(約150g)
缶詰とうもろこし 大さじ8
カニ風味かまぼこ 12本
きゅうり(縦8等分) 1本
板のり 4枚

■調理時間 約40分
■198円/1人分

【作り方】
1. 明治ブルガリアヨーグルト1パック(400g)を約8時間水切りする。
2. 炊飯器に洗った米、ホエイを入れ、2合の目盛りまで水を加えて炊く。
3. すし酢を混ぜて酢飯にし、白ごまはポン酢しょうゆに漬けて5分ほどおき、電子レンジ(600W)で1分〜1分20秒加熱する。
4. のりを縦におき、酢飯の1/4量を広げる。
5. 具はすべて1/4に分け、手前からかにかま、とうもろこし、きゅうり1本を並べ、トウモロコシの上にヨーグルトをスプーンでのせごまをふる。上に残りのきゅうりをのせ、具材を芯にして手前からしっかり巻く。残りの3本も同様に作る。
6. 1本を8等分に切り、お皿に盛る。

カルシウム豊富なホエイごはんは、酢飯にすると吸収率がアップ。さらにヨーグルト効果でごまのカルシウム吸収もアップ。水切りヨーグルトを加えれば、刺身なしでもたんぱく質が補える。ホエイ酢飯は手巻き寿司、ちらし寿司にもおすすめ。

炊き込み豆腐とキムチのとろとろ中華風ヨーグルトのっけ丼

【材料(4人分)】
米 1.5合
ホエイ 1パック分 (約180ml)
絹ごし豆腐 450g
水切りヨーグルト 1パック分(約200g)
鶏ガラスープの素 小さじ1※お好みで調整
キムチ 200g
ゴマ油 適量
細ねぎ(小口切り) 2〜3本
白ごま 適量

■調理時間 約15分
■145円/1人分

【作り方】
1. 明治ブルガリアヨーグルト1パック(400g)を約6時間かけて水切りする。
2. 炊飯器に洗った米、ホエイを入れ、1.5合の目盛りまで水を加えその上に豆腐をのせて普通に炊く。
3. 水切りヨーグルトと鶏ガラスープの素を混ぜ合わせおく。(A)
4. 丼にご飯と豆腐を盛り、キムチをのせ、(A)を盛る。
5. ごま油とごまをかけ、ねぎを散らす。
※炊飯器はできれば5合炊きをご使用下さい。3合炊きで炊く場合、豆腐は半量だけ入れて炊き、残りは蒸らしの時に加える。

豆腐でかさ増ししたホエイごはんは、たんぱく質が豊富でダイエット中にもおすすめ。ヨーグルト×キムチの発酵食品コンビで腸活効果も期待できる。ごま油をかければ風味が増し、脂溶性ビタミンの吸収もアップ。

水切りヨーグルトでポークジンジャー

【材料(4人分)】
米 2合
ホエイ 1パック分 (約180ml)
豚バラ薄切り 400g ※赤身多めがおすすめ
ショウガ(千切り) 大2片
玉ねぎ(縦5mmスライス) 大1個
水切りヨーグルト 1パック分(約200g)
焼肉のたれ(甘口) 大さじ6
白ごま 適量

■調理時間 約15分
■374円/1人分

【作り方】
1. 明治ブルガリアヨーグルト1パック(400g)を約6時間水切りする。
2. 炊飯器に洗った米、ホエイを入れ、2合の目盛りまで水を加えて炊く。
3. 水切りヨーグルトに焼き肉のたれを混ぜておく(A)。
4. 豚肉を両面焼き、取り出す。豚の脂でショウガと玉ねぎを炒め、豚肉を戻して(A)を加え、タレが透き通るまで炒める。
5. 仕上げにごまをふり、好みで野菜を添える。

豚肉×ヨーグルトで体力・代謝アップ&水溶性ビタミン補給にも効果的。味付けは焼肉のたれだけでOK。豚肉にしっかり焦げ目をつけると、ヨーグルトだれがよく絡む。

小山浩子先生プロフィール
料理家・管理栄養士
フードビジネスコーディネーター

大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動。これまでに指導した生徒は7万人以上に及ぶ。著作も多数あり、「目からウロコのおいしい減塩 乳和食」で2014年グルマン世界料理本大賞イノベイティブ部門世界第2位、2019年には「やさしい、おいしい はじめよう乳和食」で同大賞チーズ&ミルク部門世界第2位を受賞。健康と作りやすさに配慮したオリジナルレシピを発信し続けている。メディアで話題の乳和食の開発者でもある。

調理も楽しく、栄養も満点な“ワンパック調理法”は夏休み中子どもと過ごす食卓にもぴったり。お米はホエイで炊くのが新常識となりそうだ。ぜひこの夏、ムダなく、カンタンに、そして家族みんなの健康にもつながるヨーグルト「ワンパック」レシピを試してみては?

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