スマートフォン片手に過ごす時間が日常化し、ゲームの多くがオンラインに移行した今、私たちはいつの間にか「顔を合わせて遊ぶ」機会を失いつつある。そんな現代に、あえて“リアル対戦”の面白さを再び届けようとする新しい試みが始まる。

玩具メーカー9社——エポック社、タカラトミー、バンダイ、マテル・インターナショナル、ハズブロジャパン、カワダ、ハナヤマ、メガハウス、ラベンスバーガージャパン——が垣根を越えて共創する「第1回 TOY GAME CUP（トイゲームカップ）」が、2026年1月12日（月・祝）、池袋サンシャインシティで開催される。

大会で使用されるのは、「黒ひげ危機一発」「UNO」「ジェンガ クラシック」「野球盤」など、世代を問わず誰もが一度は触れたことのある“トイゲーム”たちだ。3人1組のチーム戦で繰り広げられるこの大会は、単なる懐かしさではなく、アナログな遊びが持つ“人と人とのつながり”を再発見する場でもある。

矢野経済研究所の調査によれば、国内のテーブルゲーム市場は拡大を続け、2024年度には78億円規模に到達すると見込まれている。デジタルが当たり前になった時代だからこそ、リアルな体験に価値を感じる人々が増えている——そんな時代の潮流に呼応するように、この大会は誕生したのである。

人気トイが勢ぞろい！ 9社合同の“遊びの頂上決戦”

今回の「トイゲームカップ」最大の特徴は、9つの玩具メーカーが一堂に会するという前例のない規模のコラボレーションにある。各社が代表する人気トイゲームを競技種目として提供し、誰でも参加できる「遊びの公式戦」を実現した。

使用されるゲームは、「黒ひげ危機一発」（タカラトミー）、「ウノ ハンパねぇ！」（マテル・インターナショナル）、「ジェンガ クラシック」（ハズブロジャパン）、「野球盤 3Dエース スーパーコントロール」（エポック社）など、名前を聞くだけで手に汗握る名作ばかりだ。いずれの競技も“実力だけでは勝てない”というのが魅力である。トイゲーム特有の“運の要素”が試合を左右し、年齢や性別、経験を超えて誰にでも勝機がある。まさに「遊びにおける公平性」がこの大会の根底にある精神といえる。

また、各社のコメントにも、この大会に寄せる期待がにじむ。

「『年齢や性別に関係なく、対面でリアルに競え合える』という、トイゲームカップのコンセプトにピッタリの野球盤の魅力を、更に多くの方々に、お伝えしたく思います！」（エポック社）

「メーカーの垣根を越え、各社様と協力し合いながら、『トイゲーム』ならではの魅力を皆様にお伝えすることができれば嬉しいです。」（タカラトミー）

業界の競合関係を超えて生まれたこの共創イベントは、単なる遊びの場ではなく、“文化としてのトイゲーム”を次の時代へ繋ぐ試みでもある。

オンライン社会に再び“リアルなつながり”を

近年、スマートフォンやSNSの普及によってオンラインでのつながりが当たり前となり、直接顔を合わせる機会は減少している。そうしたなかで、リアルな場での交流や体験が持つ価値が改めて注目されている。今回開催される「第1回トイゲームカップ」は、年齢や性別を問わず、対面でリアルに競い合うトイゲームの魅力を広く伝えることを目的としている。トイゲームは、実力だけでなく運も勝敗を左右するため、誰にでも勝機があり、世代や経験の差を超えて共に楽しむことができる。そこには、シンプルでありながら奥深い“人と人が向き合う時間”がある。

この大会を通じて、玩具メーカー9社はトイゲーム市場の活性化とともに、人と人をつなぐ新しいコミュニティづくりを目指している。デジタルの枠を越えたリアルな交流が、次世代の“遊び文化”を形づくっていくに違いない。

優勝トロフィーは誰の手に？年齢も性別も関係なし

大会へのエントリーは2025年10月15日からスタート。応募は特設サイトから行われ、3人1組のチームであれば誰でも参加可能。6歳以上を対象とし、親子や友人、職場の同僚など、さまざまなチーム構成が想定されている。参加チームは抽選で15組が選出され、優勝チームには「トイゲームカップ優勝トロフィー」と副賞が贈られる。大会当日は、ゲストタレントによるスペシャルコンテンツも予定されており、競技者だけでなく観覧者も楽しめるプログラムが組まれている。

予選リーグから決勝まで、1日をかけて行われるこの大会では、各社の人気トイを体験できる時間も設けられるという。懐かしいあの玩具に再会する大人たち、初めて触れる子どもたち——その世代を超えた交流こそ、このイベントの真価である。

「第1回TOY GAME CUP（トイゲームカップ）」開催概要
名称：第1回TOY GAME CUP（トイゲームカップ）
主催：トイゲームカップ実行委員会
開催日：2026年1 月12日（月・祝）11:00～18:00（予定）
参加チーム：全15チーム（1チーム3名）※チーム数は変更される場合がある。
会場：池袋サンシャインシティ 噴水広場特設会場
ゲスト：応援ゲストとしてタレントも参加予定（近日特設サイトにて発表）
景品：トイゲームカップ優勝トロフィー&副賞 ※副賞については後日特設サイトなどで発表予定
特設サイト：https://toygame-cup.com/

“遊びの原点”が、もう一度私たちをつなぐ

「第1回トイゲームカップ」は、単なるゲーム大会ではない。そこには、年齢も性別も関係なく“対等に競い合える喜び”がある。効率やスピードが求められる現代において、誰かと笑い合いながら時間を共有することこそ、最も贅沢な体験なのかもしれない。

子どものころ夢中になった遊びを、今度は親や友人、同僚とともに真剣に楽しむ——そんな一日が、2026年1月、池袋で幕を開ける。この大会が示すのは、“遊び”の持つ力である。競うこと、笑うこと、つながること。そのすべてが、リアルの場に戻ってくる。懐かしさと新しさが交差するこの瞬間、私たちはきっと“遊びの原点”を思い出すだろう。