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「キリン 氷結(R) mottainai」がセブン‐イレブンと協働! 香川特産「キウイのたまご(TM)」の「モッタイナイ果実」を使用した新商品を期間限定で発売

キリンビール株式会社は、おいしいのに規格外という理由で廃棄されてしまう予定だった果実「モッタイナイ果実」を活用する「キリン 氷結(R) mottainai」シリーズから、株式会社セブン-イレブン・ジャパンと協働開発した新商品「キリン 氷結(R) mottainai キウイのたまご(TM)」を、9月24日(水)より全国のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨーク、ヨークベニマルなどで期間限定発売する。

「キリン 氷結(R) mottainai キウイのたまご(TM)」

「氷結(R) mottainai」シリーズは、果実農家が抱えるフードロス問題の解決に貢献するため、規格外果実をおいしいチューハイに生まれ変わらせる取り組み。売上1本につき1円が農家支援のために寄付される仕組みも特徴だ。そのコンセプトは特に若年層から高い支持を得ており、シリーズ発売後に氷結ブランド全体の20〜30代の購入者が増加するなど、ブランド全体の活性化にも寄与している。

今回はシリーズ初となる他社との協働商品であり、セブン-イレブンの持つ全国約21,000店の流通ネットワークと、地域に根差した商品開発の知見を活かすことで、キリンビール単独では出会えなかった「モッタイナイ果実」の発掘が実現した。

新商品に使用されるのは、セブン-イレブンのルートで見つけ出された香川特産のブランドキウイ「キウイのたまご(TM)」。今回の取り組みを通じて、「キウイのたまご(TM)」約16万個分にあたる約5.7トンのフードロス削減を目指す。

一口サイズで驚きの甘さ「キウイのたまご(TM)」とは

「キウイのたまご(TM)」は、香川県で生産されるブランドキウイである。その名の通り、卵のような一口サイズの大きさで、手で割ってブドウのように吸って食べられるのが大きな特徴だ。平均糖度は16度以上と非常に高く、酸味が少ないため「和三盆のような甘さ」と表現される。

見た目の可愛らしさとその格別な美味しさで人気がある一方、生産者の高い品質基準ゆえに多くの規格外品が発生してしまう課題を抱えていた。生産を行う株式会社キウイバードコーポレーション代表の島田満沖さんによると、形の悪さ(扁平果)、表面の傷、収穫直前や貯蔵中に発生する軟化果実などが理由で、年間生産量約40トンのうち、今年は10トン以上が廃棄される見込みだという。近年の気候変動による高温障害やゲリラ豪雨なども、規格外品の増加に影響している。

発表会に登壇したセブン-イレブン・ジャパン商品本部の上條 智さんは、今回の取り組みにかける強い思いを語った。

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 商品本部 飲料酒加工食品部 シニアマーチャンダイザー 上條 智さん

「世界では10.5億トンの食品ロスが発生し、我々小売業も48万トンのロスを出しています。この中で少なからずシェアを持つ我々には大きな責任があると考えております。昨年発売された『氷結(R) mottainai 浜なし』は、我々が発売したチューハイの中で3番目に売れた大ヒット商品になりました。購入されたお客様にヒアリングすると、氷結ブランドへの安心感に加え、『この商品を買うことが日本のため、ひいては自分のためになる』という社会的意義への共感が販売成果に繋がったと感じています。

我々は全国のネットワークを活かし、生産者の方々と良好な関係を築いています。今回はそのネットワークを通じて『キウイのたまご(TM)』に辿り着きました。産地を訪問し、糖度16度以上という驚きの甘さを実現するための生産者のこだわりと、その裏でどうしても出てしまうロスに直面しました。この素晴らしい果実と生産者の思いを、全国のお客様にお伝えしたい。もったいないを美味しさに変えるこのプロジェクトを『覚悟を持って』やり抜き、お客様にその意義を伝え抜きたいと考えております」

トークセッション「農家の思いを形に」

新商品の開発に携わった4名によるトークセッションでは、開発の裏側やそれぞれの立場からの思いが語られた。

(左から)キリンビール株式会社 マーケティング部 商品開発研究所 中味開発グループ 佐藤良子さん、キリンビール株式会社 マーケティング部 「氷結(R)」アシスタントブランドマネージャー 山岡加菜さん、株式会社キウイバードコーポレーション 代表 島田満沖さん、株式会社セブン-イレブン・ジャパン商品本部 飲料・酒・加工食品部 マーチャンダイザー 畠中拓志さん

――コラボレーションに至った経緯は?

山岡さん(キリンビール):「『氷結もったいない』の取り組みをセブン-イレブンさんにお話しした際、コンセプトに非常に共感いただき、『一緒に取り組みましょう』と力強く言っていただいたのが最初のきっかけです」

畠中さん(セブン-イレブン・ジャパン):「私たちには地域社会に貢献したいという強い思いがあります。農家の皆さんが心を込めて育てられた果実を活かせるこの取り組みに非常に大きな価値を感じ、ぜひご一緒したいと考えました」

――なぜ「キウイのたまご」を選んだのですか?

山岡さん:「セブン-イレブンさんとだからこそ見つけられた果物だという点が大きいです。私たちだけでは出会えませんでした。そして何より、一口食べた瞬間に甘くてジューシーで、その美味しさと生産者の皆さんのこだわりを全国に伝えたいと思いました」

畠中さん:「弊社はデザートなどで多くの果物を取り扱っており、その取引先様を通じて『美味しいのにやむを得ず廃棄になってしまう果実』を探した結果、たどり着きました。初めて食べた時の驚きの甘さに、ぜひ活用させていただきたいと思いました」

――生産者として、今回の話を聞いた時の気持ちは?

島田さん(キウイバードコーポレーション):「規格外品は年々増えており、今年は10トンを超える予想です。そんな中でお話をいただき、それこそもう飛び上がるほど嬉しかったです。まさかまさかで。再び日の当たる場所にこの商品を導いていただけると、本当に感謝しています。実際に商品を飲んでみて、キウイの甘さとジューシーさがしっかり活かされていて感動しました。うまいです!」

――開発でのこだわりポイントは?

佐藤さん(キリンビール):「キウイのたまごの特徴は、なんといっても柔らかい甘さです。その独特な甘さが伝わるように味にこだわりました。また、島田さんから刺激的ではない酸味とのバランスが重要だと伺い、酸味を抑えながらもキウイらしい果肉の味わいが楽しめるよう、何度も試作を重ねました。島田さんに『うまい』と言っていただけて本当に嬉しいです」

本来なら廃棄されてしまうはずの果実を活用した「キリン 氷結(R) mottainai」シリーズは、フードロス削減や農家支援という社会課題の解決に貢献するだけでなく、消費者にとっても新たな価値を提供する。それは、生産量の問題でこれまで全国に流通することがなかった希少なブランド果実の味わいを、身近な店舗で気軽に楽しめるという魅力である。「おいしく飲む」という日常的な行為が、生産者へのエールとなり、持続可能な社会への一歩につながる。今回のセブン-イレブンとの協働は、その輪をさらに大きく広げていく試みといえるだろう。

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