武蔵野大学が通信制「国際データサイエンス学部」を新設! 遠隔&実世界のハイブリッド教育で、AIと想像力で身近にある課題に挑む人材を育てる
- 2026/1/31
- ライフスタイル

2026年4月より「通信教育部 国際データサイエンス学部」を新設する武蔵野大学が、その開設に関する記者発表会を東京・有明の同大・有明キャンパスで行った。「国境のない課題に、AIと想像力で立ち向かう。」がキャッチフレーズの新学部では、サイバー空間の遠隔教育と有明キャンパスの対面教育によるハイブリッド型学習をベースに、学生自身の居住地域で起きている課題や世界各地の地域が共通で直面している課題などの研究テーマに取り組みながらデータサイエンスの知識と技術を習得する「研究体験連動型学習」を提供。画期的なプログラムで世界を変える力を持つ人材を育てる。この日は小西聖子学長、新学部の学部長に就任予定の清木康教授らが出席し、ゲストを招いたトークセッションなどを通じて同学部が目指す方向性が語られた。
通学制データサイエンス学部で培った教育プログラムを通信制で
2019年からデータサイエンス学部(通称:MUDS)を設置し、同分野で確かな研究実績を有する武蔵野大学。その実績を基盤に、この度新たに通信制の「国際データサイエンス学部(通称:MIDS)」が開設される運びとなった。この日、現・データサイエンス学部の学部長で新学部の学部長に就任予定の清木康教授から語られた同学部のコンセプトは「さまざまな国際的な課題、あるいはローカルな課題に対して、AIをはじめとするデータサイエンスがどう立ち向かうかを思考する学部」。なかでも大きな特色として紹介されたのは、1年次後期から3年次に履修する「未来創造プロジェクト」で行われる「研究体験連動型学習」だ。

これはゼミの中で見つけた課題に対し、どのようにデータサイエンスを活用するかを考えることを通じて、データサイエンスの知識と技術を習得していくというもの。通学制のデータサイエンス学部で従来から実践しているものと同等の教育を通信制でも提供し、自分が住みたい場所で、身近な地域が抱える課題もしくは世界の各地域が共通で抱える課題を研究テーマに設定しながら、学びを得ることが可能となる。

また、データサイエンティストに必要な力を身に付けるため、学部生は「AIクリエーションコース」「ソーシャルイノベーションコース」「AIアルゴリズムデザインコース」という専門コースのうち2つをメインとサブのコースに設定。遠隔教育の利点を活かし、最新の多言語化システムを用いて国際的な研究・教育の場を創出し、早い段階で国際研究の場にリーチできるチャンスを設けるほか、他大学のカリキュラムと連動したダブル・ディグリー・プログラムを行うことも大きな特徴だ。

身近な地域でデータサイエンスを学ぶ意義とは
学部紹介に続いて行われたトークセッションでは、同大の小西聖子学長、清木氏に加え、デジタル庁参事官の浅岡孝充氏、株式会社CustomerPerspective代表取締役の紣川謙氏をゲストに招き、「データサイエンスの力で世界の諸課題に立ち向かう」というテーマのもと、新学部設置の狙いや期待が語られた。

始めに司会者から新学部設置の意義を尋ねられた小西学長は、2019年に日本の私立大学初の設置となったデータサイエンス学部について触れつつ、「最初の年から学生に実践的な体験を与えて、彼らが学会などでも発表をして非常に成果を上げています。このデータサイエンスの研究を発展させることは『世界の幸せをカタチにする。』というブランドステートメントを掲げ、世界に何らかの形で貢献することを目的としている本校にとって非常に意義があることです」と発言。

続いて今後のデジタル人材の重要性を尋ねられた浅岡氏は、昨今世間で広く求められるDX人材について「デジタルというのはあくまでツールであり、課題を見つけて共有し、ゴールを設定して課題解決に導ける人が、今の社会に求められているDX人材です」と語り、その上で「課題の共有には課題を定量的に可視化することが非常に重要になるので、ここでデータサイエンスをきちんと学ぶというのはとても意義があることだと思います」と新学部に期待を寄せた。

次に新学部が目指す将来像について述べた清木教授は、「例えば自然環境の問題は都会にいて勉強していても実態が分からないことが多く、近くに行って本質を知り、適切なアプローチを考えることも重要です。私がかつて参加していた国連の海洋問題プロジェクトでも『環境問題というのは情報システムだけでは解決できず、最後は人間が動かないと良くならない』と言われていました。他にもそうした問題が増え続ける現代において、学生に実際の問題と向き合ってもらい、社会に対して課題解決の方法を発信していけるようになるのが本学部の描く夢です」とコメント。
この話を踏まえ、内閣官房の地方創生支援官でもある浅岡氏からは「地域の課題というのは行ってみないと分からない部分がたくさんあります。そういう点で、現地で課題を共有できている人たちが、データサイエンスを学んで実践することはものすごく大きな意味を持っています」という反応が。また、多数の企業アドバイザーを務め、社会課題解決や起業を目指す将来のリーダー育成にも携わる紣川氏は「環境問題をはじめ、高齢化問題や空き家問題、過疎化問題など、地域が抱える大きな問題は多くの地域で共通する課題です。その上で地域を出発点に局所的なところからそれらの解決策を見出すことができたら、それを横展開することによってグローバルの非常に大きな問題を解決できる可能性が出てくると思います」と話し、「そうした点でMIDSの教育は、世の中に大きく貢献することになるのでは」と付け加えた。

最後は清木教授が新学部設立への思いを改めて披露。AIの研究から応用、社会への実装までを包括する同学部の教育プログラムを再び強調しつつ、「これからは技術を設計するだけではなく、その応用を考え、社会にどう広く展開されるかまでを自らで考えるデザイナー的な頭脳が求められる時代です。本学部では早い段階から国際的な経験を積むことなどを通じ、自ら課題を見つけ、さらに新しいチャレンジを生み出せるような人材の育成を目指していきます」と意気込みを語った。

そのほか、この日は通学制データサイエンス学部の現役生と海外協定校生が自らの研究を発表。国際的に開かれた同大学のデータサイエンス研究の取り組みが披露されたほか、発表会後には通信制の新学部生も未来創造プロジェクトの対面教育時に利用できるプロジェクトルームが公開され、各研究室の仕切りなく、研究領域、学年の分け隔てなく交流が可能なオープンスペースに、個人の早い成長やイノベーションの誕生を促す同大の気風を感じることができた。
武蔵野大学「通信教育部 国際データサイエンス学部」は2026年4月より開講。








