八芳園が観光産業に〈交流文化創造〉市場を創出 コーポレートロゴも一新

日本最大手の結婚式場として知られる東京・白金台の八芳園が、創業80年を迎える今年、観光産業に本格参入することを発表し、新たな市場〈交流文化創造〉を創出すると語った。4月24日に開催された記者発表会「交流文化ルネッサンスSHOWCASE」では、その事業構想と新コンテンツの紹介、そして一新されたコーポレートロゴが初披露された。

「交流文化創造をリードする企業とは何か」をテーマに講演する取締役社長の井上義則氏。80年間受け継がれる「我々は、国民食生活の奉仕者である。我々は、日本観光の奉仕者である。」という創業メンバーが掲げた八芳園の存在意義の精神と、これまで培ってきたワンストッププロデュース力を結集して、〈交流文化創造〉という新たな市場を観光産業に創出すると語った。

「地域を磨く交流文化」を説明する執行役員の窪田理恵子氏。すでに八芳園では11の自治体や学校と連携協定およびパートナーシップ協定を結んでおり、地域の魅力発信や特産品を生かした食の開発などを通じて地域活性化を目指す地域プロデュースに取り組んでいる。ここで得た「文化を学び、伝えていくことはすべて交流から生まれる」という経験をもとに、地域の交流文化を磨いていくと語った。

総合プロデュース企業として新たに始動する八芳園の新コーポレートロゴを発表する執行役員 統括支配人の関本敬祐氏。

この日、初披露された八芳園の新たなコーポレートロゴ。交流文化創造をリードする企業として新しい事業領域へとチャレンジしていく意味を込めた“「新たな道」を開く”というコンセプトに加え、80年の歴史と継承を基盤に成長したいという想いから従来のロゴモチーフと、インフィニティ(=無限の進化)という意味も加えられた。

《総合プロデュース企業 八芳園》の7つの取り組み

ウェディングプロデュース
・ウェディングプロデュース
・ロケーションフォト
・ライフイベントプロデュース

イベントプロデュース
・コーポレートイベント
・ビジネスイベント
・MICE

コンテンツプロデュース
・ホストタウン活動サポート
・地方自治体連携協定による課題解決支援と「食」の開発

料亭・レストラン
・料亭 壺中庵
・Thrush Café
・ENJYU
・VEGETABLE LIFE

フードビジネス
・プライベートブランドの開発
・ミールキット開発
・配送フード開発

空間デザイン
・空間デザイン、監修
・OCHANOBA
・循環型建築素材開発

DX推進ビジネス
・DXコンサルティング
・システムソリューション開発
・配信プラットフォーム開発
・オンライン配信スタジオ運営

記者会見後には、交流文化創造コンテンツのひとつとして、世界のリズムと日本のリズムを掛け合わせた参加型デモンストレーションが開催された。登場したのは日本を代表するサルサバンドのNORA氏が率いる「NORA Special Latin Unit」と「高円寺阿波おどり 朱雀連」。異なる文化的背景のリズムが垣根を超えて見事に交流するステージで会場を沸かせた。

当日は八芳園の新たな取り組みに興味をもつ多くのメディア関係者が駆けつけた。

80年もの歴史をもつ企業が新たな分野に参入することは、なかなか勇気がいることかもしれない。だが、裏を返せばベンチャーや歴史の浅い企業は到底かなわない知見の蓄積があるからこその大英断なのだろう。これまでの結婚式場事業に加え、いくつもの新しい事業内容が加わり、それらをプロデュースすることで日本の観光産業に明るい光を照らしてほしいと切に願う。

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